【2024年12月】国内クラウドファンディング資金調達ランキング

2024年12月、購入型クラウドファンディングの大手プラットフォーム(CAMPFIRE, Makuake, READYFOR)における、資金調達が多かったプロジェクト(累計金額ではなく、単月の調達金額)を集計しました。

※ ご注意
このランキングは、多くの人から支援されているプロジェクトの傾向を掴み、今後のプロジェクトの成功に役立てていただく目的で、当サイトが独自で集計したデータに基づいて行っています。そのため各プロジェクトの調達額については、公式なものではありません。また、調達規模を大まかに掴むのに支障がない範囲で、数字を丸めさせていただいております。

CAMPFIRE〜TOPはクラウドファンディングの可能性を感じられるプロジェクト

タイトルジャンル調達額
アーティストを支援する、地域と音楽をつなぐ滞在型音楽スタジオを作る。#AVMS音楽スタジオ建設2,294万円
『Muv-Luv Tactics カーリダーサの悪夢』クラウドファンディングゲーム開発2,129万円
62年の歴史ある「Mt.乗鞍スノーリゾート」地元主導の再出発を応援お願いします!まちづくり・地域活性化1,934万円
研究室を再建し、犬や猫などの伴侶動物の健康寿命を延ばしたい!動物医療1,731万円
【宇宙服素材&遠赤外線蓄暖技術】薄くて軽量な極暖アウトドアジャケット登場!プロダクト販売1,610万円

トップとなったのは、レコーディングスタジオの建設費用の調達プロジェクト。9月の当ランキングでも取り上げたのを覚えています。

通常プロジェクトは1ヵ月、長くても2ヵ月くらいがほとんどなのですが、このプロジェクトはおよそ3カ月にわたって、計7千5百万円を調達したもの。

支援金額の推移を見てみると、開始時と終了時にやはり多くの支援が集まり、メディアか何かで取り上げられたのでしょうか、期間中に2回ほど山が見て取れます。こういったグラフにしてしまうとそれ以外の部分は支援が集まっていないように見えてしまいますが、低いときでも一日数十万円の支援があるんです。

ちなみに最も支援が多かったリターンは、支援金額1万円の後藤正文氏のサイン入りパンフレット。リターンのお届けが1年先というのも、クラウドファンディングを運営する側からすれば非常にありがたい

実際、知名度のない我々ではこうはうまくはいかないですが、開発系のプロジェクトでもこれだけ資金調達が可能という実例を見せられると、クラウドファンディングの可能性を感じます。

Makuake〜上位はすべて販売系のプロジェクト

タイトルジャンル調達額
未来のゴミ箱【ゴミ袋の密封から充填まで完全自動】T-Pro×リビングハウスコラボ輸入販売4,677万円
“未体験の浮遊感”を味わえる究極のオフィスチェア「DORO C500」プロダクト販売2,841万円
【兼子ただし監修】着るだけで美姿勢!胸椎ストレッチ!猫背・ストレートネック撃退!仕入販売2,678万円
限界突破の高性能&低価格!SONYの技術が詰まった夢の8Kアクションカメラ輸入販売2,373万円
圧倒的な防風防寒性・保温性で、厳しい冬を快適に|ニットウォータープルーフ手袋プロダクト販売2,297万円

販売系のプロジェクトが多いのがMakuakeの特色。そのためプラットフォームの特徴としては、支援というよりは購入を目的としたユーザーが多く集まっていると思われます。もし、あなたが目新しい商品をみつけて、その仕入(輸入)販売を検討しているのなら、Makuakeユーザーとはマッチするのではないでしょうか。

今回はこれっていう目を引いたプロジェクトは上位にはなかったのですが、一つ言えるのはやはり支援額上位のプロジェクトはタイトルのつけ方とか、ページ内のストーリーづくりがうまいですね。

クラウドファンディングでは、同系統のプロジェクトでも競合関係にはありませんから、無理にオリジナリティーを出さずに、良いところは素直に取り入れていった方が良いです。

READYFOR〜上位はすべて支援系のプロジェクト

タイトルジャンル調達額
引退馬牧場、新しい未来への挑戦。|#引退馬と呼ばない未来へ動物愛護6,290万円
命を繋ぎ、共に生きる。希少猛禽類により良い救命医療と共生環境を!動物医療2,108万円
年末年始に孤立する若者からのSOS|緊急食糧支援2024 冬ソーシャルグッド1,752万円
宮城のアンテナショップ「応援団」募集!再出発にご支援を地域振興1,575万円
iPS細胞による網膜再生医療実用化|患者さんに光を失わせない未来へ医療・副詞1,515万円

Makuakeとは対照的に、支援を募るプロジェクトが多いのがREADYFORの特徴。「いかに商品の魅力を伝えるか」がMakuakeでの成功の秘訣なら、READYFORは「いかに自分の思いを伝えるか」。

同じ購入型クラウドファンディングという枠で括られていますが、私の中では性質が全く違うプラットフォームで、プロジェクトの内容によって明確な使い分けができる(するべき)と思っています。

要は、寄付に近い(支援系)プロジェクトならREADYFORということ。

意外なのは、寄付(支援)というと資金調達が目的と思われがちですが、実はそうでもない。私がサポートしたプロジェクトでも、金額にはあまり拘らず、とにかく「今の現状、自分達の活動を知ってもらいたい」という思いで、クラウドファンディングを実行している人が多い。

そういう意味では、今回TOPの引退馬のプロジェクトは私には衝撃ものでした

みなさん競走馬が引退した後どうなるか知ってます?私は優秀な成績の馬が種牡馬、繁殖牝馬になれる位で、それ以外については考えたこともありません。

当プロジェクトページによると、乗馬等で活躍する馬もいますが、「半数近くはその後の行方がわからない状況」だそうです。

言葉は悪いですが、サラブレットって人間の思惑だけでこの世に生を受けた動物ですよね。それが成績が悪いからって・・・。よく考えると恐ろしい。動物愛護とかで問題にならないんですかね。

このプロジェクトがなかったら、おそらく私は一生このことについて考えることはなかったでしょう。深く共感した方は、この問題に立ち上がる人が出てくるかもしれない。そのような効果も期待できるというわけです。

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