2024年10月、購入型クラウドファンディングの大手プラットフォーム(CAMPFIRE, Makuake, READYFOR)における、資金調達が多かったプロジェクト(累計金額ではなく、単月の調達金額)を集計しました。
※ ご注意
このランキングは、多くの人から支援されているプロジェクトの傾向を掴み、今後のプロジェクトの成功に役立てていただく目的で、当サイトが独自で集計したデータに基づいて行っています。そのため各プロジェクトの調達額については、公式なものではありません。また、調達規模を大まかに掴むのに支障がない範囲で、数字を丸めさせていただいております。
CAMPFIRE〜お手本のようなクラファン活用プロジェクト
タイトル | ジャンル | 調達額 |
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習志野文化ホール パイプオルガン クラウドファンディング | まちづくり | 8,537万円 |
(特許出願中)全国の赤ちゃんに『英語デビューBOX』を届けたい | 知育教材制作 | 3,939万円 |
「まちカドまぞく」を盛大にお祝いまぞくしたい! | アニメイベント開催 | 3,183万円 |
Revopoint MetroX 3Dスキャナー :レーザースキャンニングを革新 | プロダクト販売 | 2,560万円 |
研究室を再建し、犬や猫などの伴侶動物の健康寿命を延ばしたい! | 医療研究 | 1,744万円 |
私が注目したのは2位の「赤ちゃん向け英語教材」の制作プロジェクト。
国際結婚されているご夫婦(だんなさん:日本、奥さん:アメリカ)が、もともと英語が話せるようになりたい方向けに家族でYoutube配信をしていたものを、その派生商品としてリアルな教材を制作しようとするもの。
クラウドファンディングはその制作資金の調達で、最初の目標は 1,650万円。以降ストレッチゴールをクリアするごとに、クラファン限定で教材の中身が増えていく仕組み。なかなか考えていますね。
このように、
- 自分の好きなこと・得意なことを活かしたSNSでの情報発信
- そこから派生した商品開発
- そのための資金調達はクラウドファンディング
というのは、クラウドファンディング活用のお手本のような流れ。
Youtubeも拝見しましたが、中身は料理や食事とかの家族の日常生活を撮影したもの。ただし会話が英語でテロップも非常に良くできているので、リアルな英語を身につけるには参考になりそうです。
すでにYoutubeの登録者数が 34.5万人もおり、見込支援者も十分です(いやらしい言い方ですが)。成功して当然のプロジェクトですね。
Makuake〜相変わらず季節ものは強く、トップは久々の月間1億円超え
タイトル | ジャンル | 調達額 |
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さらに進化【毎日の睡眠習慣が変わる】消臭機能付きワンタッチふとん乾燥機|cado | プロダクト販売 | 10,467万円 |
【もう寝室は不要】テイジンが考える次世代寝具!マットレス・布団・枕が一つに。 | プロダクト販売 | 4,654万円 |
衣類を整える。清潔で心地よい毎日へ|吸着式衣類スチーマー Morus V6 | プロダクト販売 | 2,942万円 |
【今までの“汚洗濯”にさよなら】9億個のスパークナノバブルが日本の洗濯を変える! | プロダクト販売 | 2,734万円 |
【3年連続1億円】真冬でも1枚でOK。宇宙服素材×遠赤外線『エアロゲル掛け布団』 | プロダクト販売 | 2,483万円 |
1ヵ月間の支援額(今回の場合は売上)が1億円を超えるのは久しぶり。そしてトップの布団乾燥機を含めてふとん関連が3つ。トップ10も含めると半分がぽかぽか商品でした。
すっかり寒くなってきたこともあり、やはり季節の変わり目は季節商品が強いですね。10月はMakuakeのサイトでも布団の紹介ページを作っていたような(今探したら見当たりませんでした)。トップは布団そのものではなく変化球でしたが。
READYFOR〜地方の現実を実感したプロジェクト
タイトル | ジャンル | 調達額 |
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アントラーズの未来をみんなで2024 | プロスポーツ支援 | 3,873万円 |
【次世代に引き継がれる本拠地】保護動物に安心安全な棲家を購入したい | ソーシャルグッド | 2,315万円 |
希望のまちを諦めない、抱樸をひとりにしない|緊急プロジェクト | ソーシャルグッド | 2,221万円 |
「いのち」と「こころ」の灯台を守る!ごちゃまるクリニック緊急再建 | 災害支援 医療・福祉 | 2,026万円 |
長崎県:鯛ノ浦(上五島)~長崎航路の存続 | 地域振興 | 1,651万円 |
上位の中で目を引いたのは5位の長崎県と五島列島を結ぶフェリーの存続プロジェクト。
目を引いたポイントとしては、
- プロジェクト実行者は、当フェリーの元運航管理者
- 赤字経営のため、再度管理者を募集することになり、同社は再度申請する予定
- 支援金の使途は9~10月の燃料費
- 目標未達成の場合返金する All or Nothing 形式
- リターンは当該経路の乗船券
私は部外者、詳しい事情はもちろん知りません。ただ上記から推測すると、クラウドファンディングに挑戦し、その結果に存続の是非を諮ったのでしょうか。そんな気がしてなりません。
プロジェクトページの活動報告からも、実行者の真剣さが伝わってきます。その甲斐あって最後の怒涛の追い上げで目標を達成。
ただ今回の支援金は一時の事業運転資金に充てられるもの。これから事業を継続していくには、様々なチャレンジが必要となるのでしょう。これが地方の現実なんですね。
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