2024年11月、購入型クラウドファンディングの大手プラットフォーム（CAMPFIRE, Makuake, READYFOR）における、資金調達が多かったプロジェクト（累計金額ではなく、単月の調達金額）を集計しました。
※ ご注意
このランキングは、多くの人から支援されているプロジェクトの傾向を掴み、今後のプロジェクトの成功に役立てていただく目的で、当サイトが独自で集計したデータに基づいて行っています。そのため各プロジェクトの調達額については、公式なものではありません。また、調達規模を大まかに掴むのに支障がない範囲で、数字を丸めさせていただいております。
CAMPFIRE〜トップは恒例となったプロ野球の優勝パレード開催費用
| タイトル | ジャンル | 調達額 |
|---|---|---|
| 【ファンと共に作る】横浜DeNAベイスターズ日本一 優勝パレード2024 | スポーツイベント | 4,677万円 |
| もう一度歌って、踊る涼宮ハルヒが見たい！新楽曲＆MV制作プロジェクト | アニメMV制作 | 3,225万円 |
| 『Muv-Luv Tactics カーリダーサの悪夢』クラウドファンディング | ゲーム開発 | 1,660万円 |
| Revopoint MetroX 3Dスキャナー ：レーザースキャンニングを革新 | プロダクト販売 | 1,629万円 |
| あなたとつくる！えのぐ 2DAYS ONE-MAN LIVE プロジェクト | VRアイドルのライブ開催 | 1,343万円 |
トップとなったのは、26年ぶりに日本一となった横浜DeNAベイスターズの優勝パレードの実行資金調達プロジェクト。
昨年も阪神タイガース・オリックスの優勝パレードで1億円以上集めており、恒例行事みたいになっています。もともと優勝パレードは協賛金や寄付金を募っていたということもあり、資金の一部をクラウドファンディングで賄おうというのは自然な流れだったのでしょう。
ただ興味深いのは、この手のプロジェクトが常にうまくいくわけではないというところ。プロ野球といえば日本では超メジャースポーツですし、当然各球団には相当数のファンがいます。優勝なんて毎年できるわけではないですし「そりゃ集まるでしょ」と普通は思ってしまいますが、実際はそうではないんですね。
実際、マイナー（ニッチ）案件の方がメジャー案件よりも資金調達力があるというのは、クラウドファンディングではよくあること。この辺り「共感が得るものが成功する」ということが奥深さが感じられます。ま、メジャーはその分、母数でカバーできるのでトータルではどっちが強いとは一概には言えませんが。
ちなみに今回のプロジェクトでは目標金額5,000万円を見事達成しています。
Makuake〜自社開発のアイデア商品がランクイン
| タイトル | ジャンル | 調達額 |
|---|---|---|
| さらに進化【毎日の睡眠習慣が変わる】消臭機能付きワンタッチふとん乾燥機｜cado | プロダクト販売 | 6,771万円 |
| 電気ストーブの進化。5面が個別コントロールできる3Dサラウンドカーボンヒーター | 輸入販売 | 2,716万円 |
| キャンプ・車中泊で朝まで快眠！至福の寝心地、1分で収納できる「極暖」冬用寝袋 | プロダクト販売 | 2,556万円 |
| 【2秒で寝落ち？！】寒さの我慢時間ゼロ！暖かくしっとりふわふわで気持ちいい！ | プロダクト販売 | 2,432万円 |
| コードレコメンド機能でコードが弾ける、作れる。 ひらめきが生まれる音楽制作ギア。 | プロダクト販売 | 2,429万円 |
Makuakeは生活商品が上位を占めるのが通常になっていますが、11月はベスト5の中で趣味に関する商品が2つランクインしています（アウトドア系と音楽系）。
特に5位の音楽制作ギアはアイデア勝負の商品で、誰でも簡単に作曲のようなことが可能になるツールなんですかね。私はコード進行とか音楽について詳しくないので、素人むけなのか、玄人も本気で使えるものなのか良く分かりません。
最近は「クリスマスソングを作って」というだけで、AIがそれっぽい曲を作ってくれるアプリもありますから、今後は芸術の世界も人間と機械が共創する時代が来るのかもしれません。少し寂しい気もしますが。
いずれにしろ、クラウドファンディングのプラットフォームにこういったアイデア商品が上がってくるのは素晴らしいことだと思います。
READYFOR〜施設の改修プロジェクトが3件ランクイン
| タイトル | ジャンル | 調達額 |
|---|---|---|
| 希望のまちを諦めない、抱樸をひとりにしない｜緊急プロジェクト | ソーシャルグッド | 6,290万円 |
| 英霊の「みこころ」とご事蹟を後世へ｜靖國神社遊就館改修にご支援を | 地域振興 | 2,108万円 |
| 【次世代に引き継がれる本拠地】保護動物に安心安全な棲家を購入したい | ソーシャルグッド | 1,752万円 |
| 快適な待合環境を患者さんに。病院リニューアルに向けご寄付を！ | 医療・福祉 | 1,575万円 |
| 京都市動物園｜人と動物が共に生きる未来へ。サルワールド再整備、始動 | 地域振興 | 1,515万円 |
まずは、以前取り上げた「希望のまちプロジェクト」が累計で目標（1億円）を達成しました。おめでとうございます。今後の地域社会のあり方を問うテストケースとして私もずっと気になっていたんです（少額ですがもちろん支援もさせて頂きました）。大変なのはこれからだと思いますが、私も陰ながら注目・応援していきたいと思います。
さて11月の結果についてですが、神社、病院、動物園と地域に根差した施設の改修資金のプロジェクトがランクインしています。
その地域の人が主に利用する施設のメンテナンスに、クラウドファンディングでその地域の人の協力を仰ぐというのは理にかなっていますし、支援も多く集められそうな気がします。今回の靖國神社の場合は地域という範疇ではないですが。
このような活用は今後増えていくのではないでしょうか。そのためには、何よりこのようなプロジェクトの成功事例をどんどん増やしていく必要がありますね。私も微力ながら協力していこうと改めて思いました。
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