【2025年3月】国内クラウドファンディング資金調達ランキング

2025年3月、購入型クラウドファンディングの大手プラットフォーム(CAMPFIRE, Makuake, READYFOR)における、資金調達が多かったプロジェクト(累計金額ではなく、単月の調達金額)を集計しました。

※ ご注意
このランキングは、多くの人から支援されているプロジェクトの傾向を掴み、今後のプロジェクトの成功に役立てていただく目的で、当サイトが独自で集計したデータに基づいて行っています。そのため各プロジェクトの調達額については、公式なものではありません。また、調達規模を大まかに掴むのに支障がない範囲で、数字を丸めさせていただいております。

やっぱり歴史ものは強い

タイトルジャンル調達額
土方歳三つなぐプロジェクト 〜遺品修復と複製で未来へ紡ぐ歴史️️〜伝統文化保護5,003万円
元特殊部隊員が考案した「護身具・ナイフ・ライト」が3500名の声に応えて再登場!プロダクト販売4,671万円
7周年記念 ソード・ワールド2.5 デラックス版ルールブックプロジェクト書籍出版2,239万円
【DEEP DIVE】民間でインテリジェンス機関を立ち上げ、運営していきたいソーシャルグッド2,047万円
「無呼吸対策」&「快眠サポート」 鼻腔内の気道を確保し緩やかに空気を送り込む輸入販売1,563万円
2025年3月 CAMPFIRE 支援金額TOP5

3月のCAMPFIREで最も資金を集めたのは、土方歳三の遺品修復プロジェクト。3千万円を目標にしていたのに対し、20日弱のキャンペーンで5千万円以上を集めました。

土方歳三つなぐプロジェクト 〜遺品修復と複製で未来へ紡ぐ歴史️️〜

当プロジェクトの起案者は土方歳三の兄の子孫が運営する資料館。調達した資金は、劣化のために公開できない鎖帷子(池田谷事件時)の修復等に使用するとのことで、歴史ファンのみならず大変意義のあるプロジェクトです。

今まで修復や管理は、土方家個人が負担しており、その費用は莫大だったそうです。その費用をファンを中心とした多くの人が少しずつ負担する形にするというのはおかしくありませんし、クラウドファンディングの利用方法としてはまさに王道と言えるもの。

もともと歴史ものはクラウドファンディングでは強く、ましてや土方歳三はファンも多い幕末の超有名人。今回計画している修復作業には3,000万円が必要ということで、そこを目標額としたため、最終的な調達金額もその金額に収れんしてしまったのですが、資金調達という意味でのポテンシャルはこんなものではないと思います。

「温泉シャーク」も3,000万円超でプロジェクト終了

先月取り上げた「温泉シャーク」がその後も気になっています。最終的には3,000万円超を調達、ストレッチゴールは2まで達成、結果スピンオフの短編が制作されるのでしょうか。私はこのような馬鹿々々しくも夢のあるプロジェクトは大好きです。劇場公開は来年(2026年)とのことなので、機会があったら是非見に行きたいと今のところは思っています。

【旋風再び】日本発の特撮サメ映画『温泉シャーク2』制作決定!次の舞台は九州だ!

Makuake上位2プロジェクトはいずれも財布

偶然なのでしょうか?3月のMakuake売上上位はTOPと2位がいずれも機能性を重視した皮財布。

タイトルジャンル調達額
Makuake財布歴代1位※!収納しても最薄を目指す!「il modo Air」プロダクト販売13,311万円
驚異的なサイズと薄さ。全パーツコードバン。二つ折り財布「new-usuha3」プロダクト販売9,586万円
身体が喜ぶチェア。首・腰・腕の負担を徹底軽減|COFO Chair Pro 2プロダクト販売8,262万円
【免許不要】荷物も坂もラクラク!便利すぎる「こがない自転車」モペロ・ミニカーゴプロダクト販売5,193万円
音声文字起こし×手書きノート!アイデアを逃さないiFLYTEK AINOTE輸入販売4,706万円
2025年3月 Makuake 支援金額TOP5

しかも、いずれのプロジェクト起案者も個人的に趣味で始めたレザークラフトを事業化し今の成功に至ったとのことで、こんな偶然もあるんだなと、お財布は季節ものでもありませんし、プラットフォームの方でお財布特集でもやっていたのでしょうか。

Makuake財布歴代1位※!収納しても最薄を目指す!「il modo Air」

私の注目は、消しゴムハンコの保存プロジェクト

タイトルジャンル調達額
病名すら知らないまま、死にゆく命を救う|アジア小児医療センター開設医療・福祉1,842万円
子どもたちの笑顔のために!こころ病棟にもファシリティドッグを!ソーシャルグッド1,596万円
緊急支援、そして未来へ:能登半島地震の被災猫と人々に希望を届ける動物保護1,584万円
ナンシー関の消しゴムハンコ5147点を未来へ|歴史的遺産を守る挑戦芸術文化保護1,483万円
殺処分ゼロを守り抜く。老朽化した猫シェルターの移転資金にご支援を動物保護1,388万円
2025年3月 READYFOR 支援金額TOP5

READYFORで私の目を引いたのは。4位のナンシー関の消しゴムハンコ保存のためのプロジェクト。2か月間での目標300万円に対し、10倍を超える3,000万円超の資金調達に成功したもの。特に最後の2日間で1,000万円以上を集めていますね。

ナンシー関の消しゴムハンコ5147点を未来へ|歴史的遺産を守る挑戦

ナンシー関さんという方は存じ上げなかったのですが、消しゴムを彫ってハンコを作るというアーティストの方で、既にお亡くなりになっているのですが、学生時代から創作し作品は5,000点以上になるそうです。拝見したところ、主に人物のイラストを題材にしており、レトロ感満載で非常に味があります。

消しゴムを彫って作ったものですから当然劣化します。今回のプロジェクトは、消しゴムの実物保存のための費用プラス、それを3Dアーカイブとしてデジタル保存しようと、そのためにクラウドファンディングでみんなでお金を出し合おうというものです。先の土方歳三プロジェクトと目指すところは同じですね。

今回このプロジェクトと関連して私が思い立ったのは、既存の絵をデジタルデータとして保存して、それから3Dプリンターで版画を作るサービスはどうかと。これだけ印刷技術が進んだ現在、版画という機能的価値はほぼ無いですが、そこに面白さや情緒的な価値を見出す人は少なからずいるかも。

このアイデア面白いと思った方が万が一いらっしゃいましたら、お気軽にご連絡ください。どんな可能性があるか一緒にやりませんか。

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